緊張の芽を摘む
2024年07月01日 23:02
さて、「反応する前に止まる!」というスキルは
どうやって身につければ良いのでしょうか?
私たちは、色々な刺激に対して、
「習慣的に」「自動的に」反応して
しまっているわけですから、
その「習慣的、自動的反応」が起きつつある時に、
それを客観的に捉える必要があります。
例えば、
「人前で喋ることが苦手」だと
自覚している人がいるとしましょう。
そういう自覚はあるけれど、
それに対して何も対処法を知らず、
ただただ、
刺激に対して無防備な状態でいた場合、
その人は、気づいたら
「頭が真っ白!」
な状態になっていることでしょう。
しかし、実際には「頭が真っ白」になる前には、
頭が真っ白になっていくまでの、
いくつかの段階があったはずです。
少し動悸が速くなってきたり、
手汗を感じるようになってきたり、
喉がカラカラに感じられたり…。
それはもしかして、
「人前で喋る」という行為に入る、
ずっと前から少しずつ始まっていたかも
しれない。
「人前で喋る」という前の晩、
「ああ、明日は人の前で話すの、
緊張するなあ。嫌だなあ。」
と、考え、すでにその時に、
ドキドキが始まっていたかもしれない。
でも、もともとの心身に緊張があると、
そんな心身の微細な変化が、
意識にのぼってくることはなく、
気付いたら、
「取り返しのつかないレベルの緊張」にまで
達しているのです。
このワークでは、まずは、
「心身の緊張が結果的に落ちる」ための
エチュードと呼ばれる「練習」をしていきます。
(この、「結果的に落ちる」という表現に
意味があります!「緊張を落とす」ではなく)
普段から
「自分の心身のどの部分に注意を向けるか?」を
自分で選択し、繰り返し、繰り返し、
自分の状態に気づく練習をしていきます。
このエチュードは、
それを毎日繰り返すことで、
不思議と、日々の心身の緊張が
「結果的に落ちて」いくようにできています。
このワークのこの要素は、
私の師匠であるミオ・モラレス氏の
長年の探究の成果なので、
とてもオリジナルな部分です。
セルフワークを通して
普段から自分を客観視できるような
心身を作り、
刺激にのまれる自分の反応を
「止めて」いくのです。